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›2008年05月20日(火)

オチのない噺。

Yohoo!動画にインターネット落語会って言うのがございましてね。
無料で見られるんですけれども、そこで「千早振る」という噺が配信されていたので、張り切って鑑賞しました。

…と言いますのも、先日上京した際に上野の鈴本演芸場で夜席を観たんですけれども、その時にこの「千早振る」がかかってまして、非常に消化不良だったもので。

だって!だって!サゲ *1 がなかったんですよ!

酷いハナシじゃないですかそれ…。
で、配信されているならきっとサゲがあるはず!ってね。だって気になるんですもん、噺のオチ。
そしたらさ…この配信の最後は「つづく」だったよ…その「つづき」が私が鈴本演芸場で観たものでした。つまりまだこの噺のサゲは未定、って事みたいです、あはは。
まぁ、そもそもこの配信されている「千早振る」は、私が観た時より前に収録されているんだからそうだよな(早く気付けよ!)と冷静になれば納得できる事ではあるんですけれども。

気になる人は、是非Yahoo!動画インターネット落語会で「千早振る」を観てね。観たらますます気になると思うけど(笑)。確かにサゲはないんだけれど、面白いよ!(それ褒めてるの?)。

実は、この噺を聞いた夜席ではちょっとしたハプニングがありまして。って、このハプニングを説明するには寄席のシステムから説明しないとならないんですけれども。簡単に言うと寄席って言うのは落語だけではなく、マジックや講談や漫才や紙切りなどもあるんです。で、芸人さんや噺家さんがプログラム順に高座(ステージ)に登場してそれぞれの芸を披露するんですが、いくつかの小屋(演芸場)をハシゴしている芸人さんも勿論いらっしゃるんですよ。

でだ。この日この「千早振る」をやった噺家さんの次の次の演目は紙切りだったんですが、この紙切りをなさる方が出番の時に行方不明で、楽屋にもいないそもそも演芸場に来てない、更には連絡が取れない(…!)って言う状況だったんですって。だから仕方なく、その時まだ楽屋に残っていた、「千早振る」をやった噺家さんが白いA4くらいの紙と鋏(楽屋にあったフツーの工作鋏)を手に困った素振りで出てきて、代役として紙切りをやったんですよね。早く帰ればよかったとかぶつぶつ言いながら。その紙切りの顛末については相方がどこかに確か書いていたような気がするので省略…。

で、その紙切り代役中にその夜席の主任(トリ)だった花緑さんが袖のところにいらしたんですけれど、途中で「きゅうちゃん *2 『千早』のサゲ思いついた?」って助けを求めてたんだよねー。花緑さんは笑いながら引っ込んで行っちゃったし、ご自身の出番の時に「自分の噺のサゲを人に頼っちゃダメですよねぇ」と笑いながらおっしゃってましたよ。あれから1ヶ月過ぎたけどそろそろ思いついたのかな…(笑)。

で、何でこんな話書いたかって、あわよくば誰か落語好きになったりしないかなーって思ってるからです。えへへ。7月は銀座に行きたいなぁ…無理かなぁ…(くすん)。

  • *1 : 噺のオチのこと。
    *2 : 花緑さんの本名が「鳩(キュウ)」なのです。